昨年から続く新型コロナウイルスの影響で、対面で行われる様々な行事やイベントの開催が、延期になったり中止になったりしています。セミナーに関しても例外ではなく、最近では対面形式のセミナーの代わりにオンラインセミナーが開催されることも多くなっています。オンラインセミナーはウェビナーと呼ばれることもあります。今回は、ウェビナーについての詳細や、ウェビナーで成功するための秘訣などを紹介します。

オンラインセミナー(ウェビナー)とは?

あまり聞きなじみがないかもしれませんが、ウェビナーとは、ウェブとセミナーを組み合わせた造語です。Webセミナーやオンラインセミナー、インターネットセミナーと呼ばれているものと同じと考えて問題ありません。
対面形式のセミナーとは違い、ウェビナーは通信環境が整っている場所であればどこからでも参加することができます。そのため、このコロナ禍の中だと対面では不安だったり、開催地まで行くことが難しかったりしてセミナーに参加できていなかった人でも、オンラインでの開催なら参加できるということも少なくありません。世間的に見ても、非常に多くの場面で対面形式のセミナーからオンライン形式のセミナーに移行し始めています。
検索サイトでも、“ウェビナー”や“オンラインセミナー”などのようなオンライン形式のセミナーに関する検索数が増えてきています。新型コロナウイルスの影響により、様々な面で対面でのコミュニケーションが減少している中ではありますが、オンライン上であれば、人との距離や接触などを気にすることなく気軽にコミュニケーションを取ることが可能です。ウェビナーを開催する際に使用できるツールはいくつかあるため、機能や料金などを比較した上で、自分の用途に合ったツールを使用すると良いでしょう。

ウェビナーには、どのようなメリットやデメリットがある?

コロナ禍の中、対面形式のセミナーではなくオンライン形式のウェビナーが開催されることが増えていると説明しましたが、ウェビナーにはどのような特徴があるのでしょうか。対面形式のセミナーと比べた場合のメリットやデメリットをいくつか紹介します。

1、ウェビナーのメリットは?

①集客しやすい
ウェビナーは、対面形式のセミナーと比べて集客しやすい傾向があります。対面形式のセミナーでは、開催地によっては興味があっても行くことができないという人も少なくありません。
また、先述したように、昨今の新型コロナウイルスの影響もあり、対面形式でのイベントや行事などに参加することへの懸念がある人も多いです。それと比べて、オンライン形式で開催されるウェビナーの場合は通信環境があればどこからでも参加することができますし、他の人と会うこともありません。そのため、対面形式で開催されるセミナーと比べて集客しやすいという利点があります。

②コストの削減ができる
対面形式のセミナーの場合、別で会場を借りるための費用が発生することがほとんどで、セミナーの規模や使用する会場によっては費用が高くなることもあります。
それと比べて、ウェビナーの場合は自分の会社の会議室やミーティングルームなどを利用することも可能で、別で会場を借りる必要がありません。そのため、対面形式のセミナーを開催する際に会場をレンタルする場合にかかるコストを削減できます。また、参加者にとっても、ウェビナーであれば会場に行くための交通費がかからないというメリットがあります。

③どこからでも参加できる
先述したように、ウェビナーは、インターネットの通信設備が整っている環境であれば、どこからでも参加可能な形式のセミナーです。インターネットに接続できる環境とパソコンやスマートフォンがあれば、自宅にいながら参加できるのはもちろんのこと、外からでも参加することができます。開催場所にとらわれることがないため、様々な地域から幅広い年代の参加者が集まるようになります。

2、ウェビナーのデメリットは?

①参加者が本当に聞いているか分かりにくい
対面形式のセミナーの場合は自分が話している時でも参加者の表情や様子などを確認することができますが、ウェビナーの場合は参加者の表情が分かりにくかったり、参加者の意欲が伝わりにくかったりします。そのため、参加者がしっかり聞いているか確認するのが難しいことも多いです。また、ずっと画面を見続けていると集中力も切れやすいため、最初はきちんと参加している人でも途中で離脱される可能性もあります。

②ドタキャンされやすい
ウェビナーは、インターネットの通信設備が整っている環境なら場所を選ばず参加できるセミナーですが、その分ドタキャンされることも少なくありません。会場を利用しないためキャンセル料が発生しないので、対面形式のセミナーより急なキャンセルも気軽にできることが要因でもあります。また、対面形式のセミナーであれば、会場で受付をする際に参加者の確認をすることができますが、ウェビナーではすべての参加者を把握することが難しい場合も多いです。

③双方の通信環境や周辺環境に左右されやすい
ウェビナーの一番のデメリットとも言えるのが通信環境です。電波が弱かったり回線が不安定だったりすると、セミナーの音声や映像が途切れたり乱れたりすることも多いです。どれだけセミナーの主催者側で対策をしようとしても、参加者それぞれの通信環境が違うため、完璧な対策をすることは不可能に近いでしょう。
リアルタイムで配信するウェビナーの場合、万が一、音声が乱れたり映像が止まったりするなどのトラブルがあった参加者のために録画機能を利用することをおすすめします。録画しておくことによって、万が一トラブルがあっても参加者が自分のタイミングで見返すことができるようになります。

セミナーを開催するために必要なことは?

セミナーを開催するためには、対面形式であろうとオンライン形式であろうと、押さえておくべきポイントが必ずあります。対面形式のセミナーとオンライン形式のセミナーでは、押さえておいたほうが良い点が異なります。今回は、オンライン形式のセミナーであるウェビナーを開催する際に押さえておくべきポイントを紹介します。

ウェビナーを開催するにあたって押さえておくべきこと5選!

①対面形式のセミナーとは違う準備が必要
ウェビナーを開催する場合、対面形式のセミナーとは異なる準備が必要です。対面形式のセミナーと全く同じ準備をしても、ウェビナーを開催するのに十分な準備とは言えません。どのような準備が必要なのか、今回は5つの例を挙げていきます。

1、資料
対面形式のセミナーの場合、参加予定の人数分の資料を紙媒体で準備しておくことが多いですが、ウェビナーのようなオンライン形式のセミナーの場合は紙媒体の資料は活用できません。紙媒体の資料の代わりに、画面上で資料を共有する必要があります。参加者は画面を通して資料を見ることになるため、紙媒体の資料よりも簡潔で分かりやすい資料を作成するのが良いでしょう。

2、配信ツール
ウェビナーを開催するには、オンラインで配信するためのツールが必要です。数多くのツールがあるため、それぞれのツールの特徴を比較した上で、自分が開催するウェビナーの内容に合ったツールを選びましょう。ツールを選ぶ際にもポイントがあります。どのような点に着目して選定するのが良いかまとめるので参考にしてください。
・料金プランを選ぶ
配信ツールには料金プランがあり、大きく分けると“月額固定制”と“従量課金制”の2種類あります。月額固定制の場合、1ヶ月の間に何回ツールを利用しても料金が一定で変わりません。そのため、1ヶ月間で何度もウェビナーを開催するという人に向いているプランが月額固定制となります。
それに対して従量課金制は、ツールを使うたびに料金が発生するプランです。ウェビナーを開催する頻度が高い場合は割高になってしまいますが、ウェビナーはたまに開催する程度だという人や不定期に開催しているという人にとってはぴったりのプランとなっています。
・自分に必要な機能を確認する
ウェビナーの配信ツールは、それぞれのツールによって使用できる機能が異なります。動画や音声のようなメインの機能はどのツールにも実装されていますが、その他にサブ機能があります。中でも特に着目したほうが良い機能は、チャット機能や録画機能です。
リアルタイム配信でウェビナーを開催する場合、セミナーの最中に参加者と何らかのコミュニケーションを取りたい場面も出てくると思います。その際、チャット機能があることで、参加者とコミュニケーションを取ることができるようになります。
録画配信でウェビナーを開催する場合に必要な機能は録画機能です。録画配信をするための配信ツールを選定する際は、録画機能が搭載されているかどうか必ず確認するようにしましょう。
・サポート体制はどうか
ウェビナーのみに限らず、何らかのツールを利用する場合に確認しておいたほうが良いのがサポート体制です。ウェビナーを開催する際、きちんとツールが動作するか事前に確認することが多いと思います。事前確認の段階で何らかの疑問点や不安な点などが出てくる可能性もありますが、ツールを提供している企業のサポート体制が整っていればしっかり対処することができます。
それぞれのツールによってサポートしてくれる範囲も異なるため、使いたいツールのサポート範囲がどこまでなのか、前もって確認しておくようにしましょう。

3、環境
上でも少し触れていますが、オンライン形式のセミナーであるウェビナーの場合、セミナーの主催者側と参加者側それぞれの通信環境によって左右されやすいというデメリットがあります。双方の通信環境を完璧に整えることは難しく、主催者側で参加者側の通信環境を把握することもできません。参加者側でできる対策は限られているため、主催者側の可能な範囲で対策しておくと良いでしょう。
主催者側でできる対策の例としては、先述したように、リアルタイム配信のウェビナーの場合は録画機能を活用したり、可能であれば無線LAN接続ではなく有線LAN接続にしたりする方法があります。ウェビナーでは、音声や映像が乱れたり止まったりしてセミナー自体の質が下がってしまうことを避けるためにも、できるだけ回線速度が速い環境で開催することが大切です。
4、機材
ウェビナーはオンライン形式のセミナーのため、参加者は画面を通して講師の姿やセミナーの内容を見ることになります。音声や映像を参加者にしっかり届ける必要がありますので、使用するカメラやマイクなどは可能な限り質が良いものを選ぶようにしましょう。カメラやマイクは初めからパソコンに内蔵されていることも多いですが、内蔵のカメラやマイクを使用した場合、品質的に見ると十分でないことも少なくありません。
綺麗な映像や音声でウェビナーの配信をしたいのであれば、外付けのWebカメラやマイクなど、ウェビナー用に周辺機器を準備しておくのがおすすめです。

②適切な配信方法を選ぶ
ウェビナーの配信方法には2種類あり、セミナーの内容や目的などに応じて、セミナーを開催する側で選択する必要があります。2種類の配信方法の1つ目がライブ配信型、2つ目がオンデマンド型です。2種類の配信方法それぞれの特徴やメリット、デメリットなどを紹介します。
・ライブ配信型(リアルタイム配信)
ライブ配信型のウェビナーは、あらかじめ配信時間を決めておいて、時間になったらセミナーを開始してリアルタイムで配信する方法です。
ライブ配信型のウェビナーのメリットとしては、チャットツールを利用することで、リアルタイムで双方向でのやり取りが可能なため、参加者からの疑問や質問などにすぐに対応することができるということです。
反対にデメリットとして挙げられるのが、配信される時間が決まっているということです。リアルタイムでの配信の場合は主催者側と参加者側で同じ時間を共有することになるため、何らかの理由で途中から参加した場合でも、冒頭から確認するということができません。
・オンデマンド型(録画配信)
オンデマンド型のウェビナーは、配信予定日を告知しておき、事前に録画しておいたセミナーの動画を配信するという形のセミナーです。この配信方法のメリットは、参加者は録画されている動画を見る形になるため、リアルタイムで配信する時とは違って途中で一時停止をしたり巻き戻しをしたり、自分の都合に合わせて動画を視聴することができるという点です。
反対にデメリットとして考えられる点は、録画配信だと参加者が本当に視聴しているか確認することができないということです。リアルタイム配信の場合と違って、録画配信は講師と参加者が同じ時間を共有するわけではないため、参加意欲の度合いも異なることが原因の一つでもあります。

上記のように、ライブ配信型とオンデマンド型、どちらの配信方法にもメリットやデメリットがあります。良くも悪くも、それぞれの配信方法の特徴をしっかり理解した上で、その時に開催するセミナーに適した配信方法を選ぶようにしましょう。

③参加型のコーナーを盛り込む
対面形式のセミナーの場合だと、実際に同じ空間にいる参加者の反応を確認しながら話し方を変えたり、話を盛り上げたり、いろいろな工夫をしてセミナーを進めることができます。しかしウェビナーの場合では、参加者ではなくカメラに向かって話し続ける必要があります。そのため、オンデマンド型のウェビナーの場合はもちろんのこと、ライブ配信型のウェビナーの場合であっても、参加者の反応を確認することが難しくなります。
上記の理由などにより、ウェビナーを開催する際は、参加者が途中で飽きないように、様々な工夫をすることが必要になってきます。オンデマンド型の場合とライブ配信型の場合、それぞれでできる工夫を紹介します。参考にしてみてください。
1、オンデマンド型のウェビナーの場合にできる工夫
・動画コンテンツの内容を凝ったものにする
事前に録画した動画を配信するオンデマンド型のウェビナーでは、前もってスライドを確認する時間を自分で作ることが可能なので、自分が納得できるコンテンツを作成することができます。動画内のコンテンツを凝った内容にすることで、視覚効果が高いスライドになります。
また、動画内のコンテンツをダウンロードできるようにしておくことで、参加者が自分でダウンロードしてオフライン再生することも可能になります。そうすることで、参加者が自分でコンテンツを見返してウェビナーの内容の理解を深めることにもつながります。
2、ライブ配信型のウェビナーの場合にできる工夫
・ウェビナーの中でアンケートや選択式のクイズなどを実施する
ウェビナーの場合、ずっと画面を見続けている参加者はどうしても集中力が途切れてしまうことがあります。ウェビナーの中でアンケートを実施したりクイズを取り入れたりして参加者が自分で考える時間を作ることで、集中力の途切れを防ぎ、参加者も意欲的に参加することができるようになります。また、参加者のレスポンスを得ることにつながるため、講師(主催者)にとってもメリットとなります。
・チャット機能を活用する
対面形式であってもオンライン形式であっても、セミナーの途中で疑問点が出てくると集中できなくなってしまうこともあります。ライブ配信型のウェビナーでチャット機能を利用できる場合、参加者の中で疑問や質問があれば、対面形式のセミナーと同じようにリアルタイムで質疑応答が可能です。チャットを活用して疑問を解消したり質問に答えたりできるだけでなく、チャットで参加者それぞれの反応や理解度などを確認しながら、少しずつウェビナーの方向性を調整していくこともできます。

④アンケートへの誘導をする
先ほどは、参加者の集中力の途切れを防いだりレスポンスを得たりする意味で、ウェビナーの途中でアンケートを取り入れる方法を紹介しました。ここで言うアンケートとは、ウェビナー終了後に行うアンケートのことです。
対面形式のセミナーもオンライン形式のセミナーも、セミナー後にアンケートを取ることはとても大切です。参加者それぞれのセミナーの感想や意見などを聞くことで、次回のセミナーを開催する際に役立てることができたり、ウェビナー後の商品案内や個別面談につなげやすくなったりします。
個別面談については、セミナーを受講したことで悩みが解決したかをアンケートで伺い、セミナー後の個別面談の希望者を募ります。そうすることで、セミナーが終了した後のフローが明確になります。

⑤時間配分を考える
上でも触れているように、会場まで足を運んで参加する対面形式のセミナーとは違い、ネット環境があればどこからでも参加可能なウェビナーは、途中で参加者が飽きて離脱してしまう可能性が高くなっています。主催者側は、参加者がそのような状況にならないように時間配分を考慮した上で、コンテンツを作成したりセミナーの内容を考えたりする必要があります。

ここでまとめた5つの他にも、参加者が途中で飽きないようにワークショップを取り入れたり講師が自分から参加者に問いかけをしたり、それぞれのセミナーの内容や対象者などに合わせて様々な工夫をすることができます。その時の状況に合わせて、いろいろな方法を試してみると良いでしょう。

まとめ

今回は、オンライン形式のセミナー(ウェビナー)のメリットやデメリット、ウェビナーで成功するための秘訣などを紹介しました。
昨今のコロナ禍によりウェビナーの需要が高まっているため、個人だけではなく数々の企業がウェビナーを開催するようになってきています。そのような状況の中で自分のウェビナーを成功させるためには、いかに興味を持ってもらえるかが重要です。他のウェビナーと同じジャンルのウェビナーを開催する場合でも、何か一つでも参加者の興味をそそらせる内容を取り入れることで集客もしやすくなります。
ウェビナーにはデメリットもありますが、この先もしばらく続くと推測されるコロナ禍のことを踏まえるとメリットも大きいです。ウェビナーの特徴をきちんと理解して、ウェビナーだからこそのメリットを最大限活かすことができるようなコンテンツを作成すると良いでしょう。
ウェビナーは対面形式のセミナーではないため、目の前に参加者がいるわけではありませんが、画面の向こうには多くの参加者がいます。画面に向かって話していると、つい一方通行のようになってしまうこともあるかもしれませんが、対面形式のセミナーよりも参加者を意識して、参加者だけが取り残されることがないように気をつけましょう。
ウェビナーを開催する側とウェビナーに参加する側、どちらもデメリットよりもメリットを多く感じることができるような内容にすることが大切です。