変動費と固定費とは、企業の会計を管理する上で必要となる概念です。費用をこの2つに分けることで、企業が経費削減を図る時にどこに焦点を当てればいいのかが一目瞭然になります。
この考え方を家庭でも使い、家計の支出を2つに分けて家計の節約を図る方法を探っていきます。

そもそも、固定費・変動費とは?

家計費を節約したいと思ったら、支出の現状を把握することが必要となります。支出について、毎月どういう項目にいくらぐらい使っているのかがわかってはじめて、節約できそうなポイントが見えてくるからです。
家計の支出は、大きく固定費と変動費に分けられます。固定費とは生活する上で定期的に発生する一定額の支出をいい、これに対し行動の頻度や度合い・何を選択するかよって変わる定額ではない支出が変動費です。
固定費に分類される主な支出として、住宅費や通信費・各種保険料などが挙げられ、子どもへの小遣いも毎月決まった額をあげているのであれば固定費となります。
一方変動費に含まれるものとしては、食費・交通費・被服費など。
このようにみると、固定費は生活のために欠かすことのできない支出であるのに対し、変動費は必ずしも全てが必要な費用ではないことがわかります。

節約するためには、変動費を削減すればいい?

変動費は毎日の生活に欠かすことのできない費用ではないのだから、家計を節約するためにはこの変動費を削減すればよいとも考えることができます。
実際にさまざまな工夫をすることで変動費は抑えることができ、例えば食費は、外食の回数を減らしたり自炊に変えることで削減が可能です。交通費であればタクシーの利用を減らし公共の交通機関を使うとか、余裕がない月には洋服を買うのを我慢する等、変動費の支出は簡単にコントロールできるといえます。変動費の支出は1回でも我慢をすればその分すぐ減らすことができ、節約の効果が直ちに現れる点が変動費を削減することのメリットです。

節約するなら、固定費を!

効果がすぐに表れるというメリットを持った変動費の節約ですが、その効果はあくまでも一過性のもの。毎月コンスタントに一定額の節約を続けることはなかなか困難です。
これに対し定期的な一定額の支出である固定費にはいったん発生してしまうと削ることは難しいという側面があるものの、これを節約することができれば毎月一定の額が削減され続けることになり、変動費の削減よりも高い効果を継続して得ることができます。
生活の為に欠かすことのできない固定費なのでそのものをなくすことはできませんが、減らすことができるものは存在します。
その一つが住宅費。住宅ローンは契約当時の額をそのまま払い続けるのではなく、金利の変動があった場合には借り換ることにより毎月の返済額を減らすことも可能です。また家賃についても、更新時期の交渉次第で値下げができる場合があるといわれています。
生命保険、学資保険などの保険料も節約しやすい固定費です。これらの保険料は長い期間掛け続けるものなので、多くの場合結婚したり子どもが生まれたりして加入時とはライフスタイルが異なってきます。保障内容が重複していないか・現在のライフスタイルには不要な特約や保障はないか等定期的に見直し、解約や他の保険プランに乗り換えることが固定費を節約する一つの方法です。
さらに節約できる可能性があるのが通信費。携帯電話やインターネットの費用は家計への影響も大きいため、現在の加入プランに無駄がないかをチェックしたりプロバイダーを検討し直したりして、節約を図ります。

節約は無理なく!

直ちに効果が出るのが変動費の節約ですが、例えば食べたいものを我慢する等それにはストレスが伴う場合も考えられます。それに対して固定費では、保険料の見直しのように我慢しているという意識を持たないまま毎月一定の額を削減し続けることができます。
いくら節約できると言っても、日常から生活を楽しむ余裕やゆとりが失われてしまったのでは、本末転倒ともいえるでしょう。
固定費と変動費の中で、自分たちにとって必要なもの・少しは削ってもいいものは何かをじっくり考えて、無駄を省いた豊かな生活を送ってください。

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