子どもの教育費は人生の三大費用と言われています。

とくに大学費用は国公立か私立、または学部などによって多額の費用を要することになるでしょう。

この記事では大学費用の相場と、効果的な準備方法を詳しく解説します。

大学費用は早めの準備が重要になるので、まだ子どもが小さい人もぜひ参考にしてください。

大学費用はいくらかかる?

大学進学にかかる費用として、以下の3つがあげられます。

大学進学にかかる費用
・入学費
・授業料
・施設設備費

 

入学費とは、受験費用、入学金、教材の購入費など、入学するまでに必要な費用のことです。

また、一部の大学では施設の維持・改善のために必要な「施設設備費」が発生します。

以下で国公立と私立大学の具体的な費用相場を確認していきましょう。

国公立大学の費用

国公立大学は以下の3つに分けられます。

  • 国立大学
  • 公立大学
  • 公立短期大学

政府の支援を受けて運営されているため、私立大学に比べるとかかる費用が低い傾向にあります。

国公立大学の初年度の教育費は以下のとおりです。

国公立大学初年度の教育費

  入学費 授業料 合計
国立大学 28.2万円 53.6万円 81.8万円
公立大学 39.1万円 53.6万円 92.7万円
公立短期大学 22.5万円 37.7万円 60.2万円

出典:文部科学省「国公私立大学の授業料等の推移」、「公立短期大学授業料等について
※百円以下は四捨五入

国公立大学は法律によって授業料が定められているため、基本的に学部による授業料の差はありません。

そのため、私立では高額になりがちな医学部・薬学部などの授業料も、一般的な文系学部の授業料と同じです。

国公立大学の場合、大学4年間でかかる費用は250万円前後になります。

私立大学の費用

私立大学は大きく以下の2つに分けられます。

  • 私立大学
  • 私立短期大学

     

私立大学の卒業までにかかる平均費用は469万円となり、国公立大学の約2倍です。

以下が私立大学の初年度に要する各項目の平均費用です。

私立大学初年度の教育費

  入学費 授業料 施設設備費 合計
私立大学(文系) 22.4万円 82.7万円 14.4万円 119.5万円
私立大学(理系) 23.5万円 116.3万円 13.3万円 153.0万0円
私立大学(その他) 25.1万円 97.7万円 23.1万円 146.1万円
私立大学(医歯系) 107.8万円 286.4万円 88.0万円 489.0万円
私立短期大学 23.7万円 72.9万円 16.4万円 113.0万円

出典:文部科学省「令和5年度 私立大学入学者に係る初年度学生納付金等平均額(定員1人当たり)の調査結果について
※百円以下は四捨五入

私立大学の場合、大学4年間でかかる費用は400万円〜2,000万円前後とかなり幅があります。
子どもが希望する進路によっては多額の教育資金が必要になるため、早い段階から計画的に準備をしていくことが重要です。

大学入学までにいくら貯めるのが正解?

大学費用の準備に必要な金額は、選択する大学や学部によって異なりますが、最低でも400万円~500万円程度を目安にするとよいでしょう。

国公立大学の方が私立大学よりも教育費が低い傾向にありますが、子どもがどちらに進学するかは最後まで分かりません。

そのため、どちらに進学しても十分対応できるような準備をしておくことが望ましいでしょう。

さらに、子どもが一人暮らしを始める場合、引っ越しや仕送りなどの費用も発生します。

このような費用にも対応できるよう少し高めの目標を設定しておくことも重要です。

 
 

大学費用に備えてみんないくら貯蓄している?

金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査(令和5年)」によると、夫婦と子どものみの世帯が保有する金融資産は平均1,212万円、中央値は400万円となっています。

中央値とは、データを順に並べた際にちょうど真ん中に位置する値を指し、一般的な家庭の貯蓄額を示すのに適しています。

ただし、これらの貯蓄は教育資金に特化しているわけではありません。

貯蓄の使い道は医療費や車の購入費、自宅の修繕費などさまざまです。

このことから、大学費用のすべてを入学までに準備するのは容易ではないことが分かります。

また、大学進学に向けた資金準備と併せて、子どもの学力向上のための環境整備も重要です。

大学受験では、予備校や塾に通うことは当たり前になってきています。

適切な学習塾の選択は、教育効果を高めるだけでなく、将来的な教育費の効率化にもつながります。

お子さまの学年や目的に合った塾を探す際には、「塾選(ジュクセン)」のような学習塾検索サイトをご活用してみてください。

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大学費用を貯める方法

多くの家庭が教育費を捻出するため節約に取り組んでいます。

しかし、節約することも重要ですが、それに加えて以下で紹介する制度等を活用して準備することも有効な手段となります。

大学費用の準備方法
・学資保険へ加入する
・積立貯金をする
・児童手当を全て貯蓄に回す
・NISAを活用して運用する
・終身保険に加入する

 

学資保険へ加入する

学資保険は、子どもの教育資金を計画的に準備するための保険商品です。

子どもが特定の年齢、例えば中学、高校、大学へ入学する際に保険金が支払われる仕組みです。

将来の学費を効率的に確保できるだけでなく、商品によっては医療保障を受けられ、取れたり、支払った保険料以上の金額を受け取れたりできます。

また、契約者である保護者が死亡または重い障害を負った場合には、保険料の支払いが免除される保障もついています。

ただし、早期解約は元本割れのリスクを伴うため、長期の計画に基づいて加入することが重要です。

積立預金をする

積立預金は、定期的に一定額を預けることで安定的に貯蓄ができる金融商品です。

振替日を給料日に設定しておけば、給料が入金されると同時に口座から自動的に積立額が引き落とされ、確実な貯蓄が可能になります。

貯蓄が苦手な人や、残高があると使ってしまう方におすすめの方法です。

児童手当をすべて貯蓄に回す

「入金された児童手当をすべて貯蓄に回す」ことも大学費用の準備に効果的です。

児童手当とは、中学校卒業まで(15歳の誕生日後の最初の3月31日まで)の児童を養育している保護者に対し、1ヵ月あたり5,000円~1万5,000円が支給される制度です。

全額を貯蓄に回した場合、約200万円を大学費用として準備できます。

児童手当の受取用として口座を開設しておけば、他の預金と混合せず管理しやすくなるでしょう。

なお、児童手当は2024年10月分から、所得制限の撤廃や年齢上限の拡大(高校卒業まで支給される)、第3子以降の支給額アップなど拡充が予定されています。

NISAを活用して運用する

NISA制度を活用し、効率的に運用しながら教育費を準備することも選択肢の1つです。

NISAは、投資信託などの金融資産から得た利益に課される税金が免除になる制度です。

例えば、株式を売却した際に20万円の利益が出たとします。

本来であれば20万円に対して20.315%の税金がかかりますが、NISAを活用すれば税金はかからず、20万円の利益をそのまま受け取ることが可能です。

注意点として、投資である以上、評価額が購入時より下回るリスクがあります。

投資する商品や制度についてしっかりと学び、無理のないポートフォリオを形成し運用することが重要です。

終身保険に加入する

終身保険に加入することで、万が一のときに子どもの教育費用を確保できます。

終身保険とは、死亡保障が一生涯続く保険商品です。

加入している保護者が病気や事故で亡くなったり働けなくなったりした場合でも、終身保険からの給付金によって子どもの教育費用を支えられます。

解約返戻金のある終身保険であれば、子どもの入学時に解約して大学費用にあてることも可能です。

ただし、早期に解約すると、解約返戻額がそれまでに払い込んだ保険料の総額を下回る場合があります。

将来の収支をしっかり把握した上で保険料を決めましょう。

 
 

大学費用を準備できなかった場合の対策

入学までに大学費用が用意できなかったとしても、以下の方法で資金を調達できます。

大学費用を用意できなかった場合の対策
・奨学金を利用する
・教育ローンを利用する
・親や祖父母から援助を受ける
・アルバイトをする

 

奨学金を利用する

奨学金は、経済的な理由で教育を受けることが困難な学生を支援するための制度です。

とくに日本学生支援機構が提供する奨学金は広く知られており、多くの人に利用されています。

この奨学金ですが、給付型と貸与型の2種類があります。

給付型は返済不要の助成金で、貸与型は将来返済することを前提とした低金利または無利子の貸付です。

これらは併用可能のため、給付型の奨学金だけでは足りない場合はあわせて申し込むことが可能です。

しかし、利用には条件があり、学力基準と家計基準(収入・資産額)の両方を満たさなければなりません。

また、毎月一定額が口座に振り込まれるため、希望額を一括で受け取れない点にも注意が必要です。

引用:独立行政法人日本学生支援機構 奨学金

教育ローンを利用する

教育ローンは学生の保護者が利用可能な貸付制度で、金融機関によって異なる借入利率が適用されます。

金融政策公庫が提供する教育一般貸付(国の教育ローン)では、比較的低い利率での借入が可能です。

このローンは、入学前に必要となる受験費用などにも活用できるほか、奨学金と組み合わせて利用することも可能です。

さらに、教育ローンはいつでも申し込みができるため、審査結果をもとに余裕をもった返済計画を立てられる利点もあります。

ただし、教育ローンを利用するには審査が必要となり、一定以上の収入がない人や、他の借入が多い場合は審査に落ちる可能性があります。

参考:日本政策金融公庫 奨学金制度の種類と概要

親や祖父母から援助を受ける

親や祖父母から援助の話しがあれば、前向きに検討するとよいでしょう。

親や祖父母から教育資金援助(教育資金の一括贈与)を受けると、贈与税が課税されず効率的に大学費用を準備できます。

「教育資金の一括贈与」とは、親や祖父母などの直系尊属から教育資金の贈与を受けると1,500万円まで贈与税が非課税となる制度です。

贈与する側も贈与税がかからずに資金援助ができるため、贈与税や相続税の対策に悩んでいる人にもメリットがあります。

子どもが大学を卒業するまでにかかる費用は一般的に1,000万円程と言われています。

最大限の控除を利用したい場合は、子どもが小さいうちから用意しておくとよいでしょう。

ただし、教育資金の非課税申告手続きを行うにはいくつかの条件があります。

贈与者と受贈者の間で契約を締結し、金融機関等で専用の口座を開設しなければなりません。

そのため、本制度を利用する際は、サービスに対応している金融機関に相談する必要があります。

引用:国税庁 No.4510 直系尊属から教育資金の一括贈与を受けた場合の非課税

アルバイトする

奨学金や教育ローン・家族からの援助に加え、自分自身でも出来る限り用意することもできます。

親の扶養に入っている場合、稼げる上限はありますが、アルバイトで得たお金を授業料に充てます。

アルバイトを行うことで社会経験をしながらお金を得ることができます。

また、アルバイト以外では長期インターンもあります。

長期インターンであれば就活の際によく聞かれる「学生時代に力を入れたこと」通称ガクチカ経験を得られ、企業によっては給与も得られる場合があります。

インターンについてより詳しく知りたい方は、大手企業からベンチャー企業まで、幅広い求人を掲載しているインターン専門のココシロインターンの記事を参考にしてください。
【完全版】長期インターンとは?長期インターンのメリットや探し方を徹底解説!|ココシロインターン

大学費用の準備は早い段階から進めていこう!

大学費用の準備は進学する大学によって異なりますが、理想としては400万円~500万円程度を目安にするとよいでしょう。

子どもが小さいうちから学資保険やNISAなどを活用し、計画的に資金を蓄えていくことが重要です。

もし、大学費用を準備できなかった場合は奨学金や教育ローンの活用を検討しましょう。

また、子どもの成長に伴い幼稚園から高校までの教育資金も考慮する必要があります。

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