定期預金はリスクを抑えつつ安定した利息を得られる人気の金融商品です。

しかし定期預金の満期が近づいていたり、すでに満期を迎えていたりする場合は「満期を過ぎたらどうなるのか?」と気になる方もいるでしょう。

本記事では定期預金の満期が過ぎたらどうなるのかに加え、契約方法別の必要な手続きや放置するリスクについて解説します。

満期金を普通預金に預け入れる注意点や、資産運用の新たな選択肢についてもご紹介するため、ぜひ参考にしてください。

定期預金の満期が過ぎたらどうなる

定期預金の契約方法には自動解約型と自動継続型があり、満期が過ぎたらどうなるかは、契約方法によって異なります

満期を迎える前に、契約時の書類や、通帳・証書、インターネットバンクなどで、ご自身の定期預金の契約内容を確認しておきましょう。

ここでは定期預金の契約方法別に、満期後の必要な手続きを解説します。

自動解約型|満期解約される

定期預金を自動解約型で契約している場合は、特別な手続きは必要ありません

満期日を迎えると、定期預金の契約時に入金先として指定した普通預金口座に、元本と利息が自動的に入金されます。

元本と利息が普通預金口座に入金される時間は以下のとおりです。

  • 満期日が銀行の営業日:0時頃
  • 満期日が営業日以外:翌営業日の0時頃

これまでの定期預金は自動的に解約されてしまうため、入金された元本と利息で新たに定期預金を組むには、再度申し込みが必要です。

自動継続型|自動継続される

自動継続型の場合、満期日に解約をしなければ、自動的に定期預金が継続される仕組みです。

新たな定期預金の金利には、継続をする日の店頭表示金利が適用されます。

自動継続型は一般的に「元利継続」「元金継続」の二種類があります。

元利継続は、元金と利息の両方が新たな定期預金へと自動継続される契約です。

一方で元金継続は、元金だけが新たな定期預金となり、利息は契約時に指定した普通預金に入金されます。

金融機関によっては、満期日前に定期預金が近々満期を迎えることや、自動的に継続されるといった内容の通知を届けてくれますが、ご自身でも契約内容を確認しておくと安心です。

定期預金を自動継続せず解約するには、満期日を迎える前に解約予約を行う必要があります。

次章で自動継続型の解約方法や必要書類を確認しておきましょう。

満期日前:満期解約を予約する方法

自動継続型の定期預金は、満期日前であれば自動解約型に変更し、満期日に解約(満期解約)するための予約ができます。

解約予約の方法と必要書類は、金融機関や契約方法によって異なりますが、基本的には銀行窓口やATM、インターネットバンキングで手続きが可能です。

それぞれの必要書類は以下のとおりです。

解約予約を行う場所 必要書類
銀行窓口 ・通帳や証書
・定期預金契約時の印鑑(銀行印)
・本人確認書類 等
ATM ・通帳
・キャッシュカード 等
インターネットバンキング ・定期預金の口座番号が分かるもの 等

 

※詳しくはご自身がご契約している金融機関の公式サイトなどでご確認ください

解約予約の受付は満期日前日の18時や21時までなど、時間も細かく定められているケースがあるため、事前に確認しておきましょう。

定期預金の満期日当日に解約するには、銀行窓口での手続きが必要です。

満期日後:中途解約の方法

すでに定期預金の満期日を過ぎている場合は、中途解約扱いとなります。

中途解約は銀行窓口とインターネットバンキングから手続きが可能です。

ATMで定期預金の中途解約ができるのは一部の金融機関に限られているため、事前に確認しておきましょう。

それぞれの必要書類は以下のとおりです。

中途解約を行う場所 必要書類
銀行窓口 ・通帳や証書
・定期預金契約時の印鑑(銀行印)
・本人確認書類 等
インターネットバンキング ・口座番号が分かるもの 等

 

※詳しくはご自身がご契約している金融機関の公式サイトなどでご確認ください

中途解約をしても手数料は発生しませんが、定期預金の契約時に定められた金利(約定利率)は適用されず、金利が低くなる場合がほとんどです。

定期預金を預け入れた期間に応じて金利が計算され、場合によっては解約日の普通預金の金利が適用されることもあります。

せっかく預けていても金利が低くなってしまう可能性があることから、中途解約は慎重な判断が必要です。

非自動継続型・証書型|満期後は窓口での手続きが必要

「自動継続しない」設定(非自動継続型)で契約している場合、元金・利息ともに定期預金口座に残ったままの状態になります。

満期日以降は「期日後利息」という扱いになり、継続または解約手続きをした日の普通預金利率が適用されるため、実質的に普通預金に置いているのと同じか、それ以下の低い金利になってしまいます。

この資金を再度「定期預金として継続する」場合、または「解約して普通預金に移す(払い戻す)」場合は、原則として銀行の窓口(店頭)での手続きが必要です。

定期預金の満期後に放置するリスクと対策

満期を迎えた定期預金を放置すると2つのリスクがあります。

本章で詳しく解説するため、あらかじめ確認しておきましょう。

定期預金の満期後に放置するリスク

・休眠預金
・権利消失

 

休眠預金

満期を迎えた定期預金を長期間放置すると休眠預金になるリスクがあります。

休眠預金とは2009年以降、10年以上入出金などの取引がない預金のことです。

預金が休眠預金になると、法律に基づき民間公益活動のために活用されます。

金融庁によると休眠預金の対象となる預金は以下のとおりで、その中には定期預金も含まれています。

休眠預金の対象となる預金
・普通/通常預貯金/定期預貯金
・当座預貯金/別段預貯金
・貯蓄預貯金/定期積金
・相互掛金
・金銭信託(元本補填のもの)
・金融債(保護預りのもの)


引用:金融庁

預金残高が1万円以上であれば金融機関から事前に通知が届き、通知を受け取れば休眠預金とはなりません。

一方で登録した住所やメールアドレスの変更などにより通知が届かず、手続きができない場合は、気がつかないうちに休眠預金になる可能性もあります。

万が一定期預金が休眠預金になってしまっても、ご自身名義の預金に変わりはないので、元本と利息を引き出すことが可能です。

ただし休眠預金は基本的に銀行窓口でしか手続きができず、通常の入出金などの取引よりも時間がかかることに注意しましょう。

対策:定期的に異動をする

休眠預金への対策は定期的に「異動」をすることです。

異動は入出金や残高照会など預金口座に関する取引のことで、異動をすれば今後もその定期預金を利用する意思表示とみなされます。

取引の一例は以下のとおりです。

取引の一例
・入出金
・通帳/証書などの発行、記帳、繰越
・残高照会
・契約内容や顧客情報の変更

 

残高照会は異動に該当しないなど、金融機関によって異動の定義は異なるため、事前に確認しておくと安心です。

権利消失

ゆうちょ銀行で郵政民営化(2007年10月1日)前に契約した定額郵便貯金や定期郵便貯金、積立郵便貯金がある場合は、権利消失になるリスクに注意が必要です。

権利消失とは、該当の金融商品が満期から20年2カ月を経過すると、払い戻しができなくなることです。

たとえご自身の名義で貯金(預金)していても払い出しの権利がなくなってしまうため、満期を迎えたり、ゆうちょ銀行から「権利消滅の催告書」が届いたりした際は必ず手続きを行いましょう。

対策1:満期の手続きをする

権利消失の対策は2つありますが、1つめは満期の手続きをすることです。

以下の書類を持参することで、ゆうちょ銀行の窓口で満期の払い戻しの手続きができます。

<満期手続きの必要書類>
・満期を迎えた郵便貯金証書または通帳
・契約時の銀行印
・本人確認書類

 

定額郵便貯金の満期日は預け入れの日から10年後で、通帳や証書にて確認が可能です。

2007年10月1日以前に契約した定期郵便貯金はすべて満期を迎えているため注意しましょう。

対策2:催告書の案内送付日から2カ月以内に手続きをする

ゆうちょ銀行から「権利消滅の催告書」が届いた場合、書類に記載されている「ご案内送付日」から2カ月以内に窓口で手続きをすれば、払い戻しが可能です。

例えばご案内送付日が令和6年10月15日なら、手続きの可能期間は令和6年12月15日です。

契約者本人が窓口で手続きする際の必要書類は以下のとおりです。

<満期手続きの必要書類>
・郵便貯金証書(紛失している場合は権利消滅の催告書)
・契約時の銀行印
・本人確認書類

 

2カ月以内に手続きができないと権利消失となってしまいます。

期日内の手続きが難しいのであれば、早急にゆうちょ銀行窓口や郵便局に相談しましょう。

定期預金は満期のタイミングで見直しを!

定期預金の満期が近づいている、あるいはすでに満期を迎えた方は、その資金を一度見直すことをおすすめします。

なぜなら、満期を迎えた定期預金をそのまま放置することには、「休眠預金」になってしまうリスクがあるからです。

また、金利の面からも見直しが重要です。定期預金は原則として、預け入れた時点の金利が満期まで固定されます。

そのため、もし金利が低い時期に預入期間が長い定期預金を利用していると、その後に世の中の金利が上昇しても(※)、満期までその恩恵を受けられません。

「自動継続型(元金継続・元利継続)」を選んでいる場合も注意が必要です。

満期が来れば自動的にその時点の新しい金利で継続されますが、その金利が本当に「おトク」かどうかは分かりません。

もしかしたら、他の銀行がもっと魅力的な金利の短期定期預金(1年ものなど)を提供している可能性もあるでしょう。

金利上昇の恩恵を受けやすいように期間の短い定期預金に預け替えるのも一つの方法です。

また、そもそも定期預金以外の方法を検討するのも良いでしょう。

※2024年3月に日本銀行(日銀)がマイナス金利政策の解除を発表して以降、預金金利は上昇傾向にあります。

定期預金の預入期間別平均金利

出典:日本銀行「定期預金の預入期間別平均金利」

定期預金満期後の資産運用の選択肢

定期預金の満期金の使い道はひとそれぞれで、旅行やイベントなどの目的のために定期預金をする人もいるでしょう。

しかし特に決まった使い道がなく、今後の生活資金などの備えに余裕があるのであれば、定期預金以外での資産運用もおすすめです。

ここでは定期預金満期後の資産運用の選択肢を4つ解説します。

定期預金満期後の資産運用の選択肢
・普通預金
・個人向け国債
・貯蓄型保険商品
・NISA

 

 

普通預金

定期貯金を満期日に解約し、普通貯金に預けることを考えている方もいるでしょう。

普通預金の強みは、なんといっても「いつでも自由に入出金できる流動性の高さ」です。

以下のような目的(使い道)がある場合には適した預け先と言えます。

  • 使い道が決まっている資金 (例:数ヶ月以内の旅行費用、家電の買い替え、学費や車検の支払いなど)
  • 他の運用先を決めるまでの「一時的な置き場所」
  • もしもの備え (急な病気や失業に備え、すぐに使えるお金として確保しておきたい場合)

一方で、普通預金には「資産を増やす」という観点から見た場合、2つの注意点があります。

定期預金と比べて金利が下がる

定期預金と比べて普通預金の金利が下がることに注意が必要です。

下表は大手銀行の定期預金と普通預金の金利(税引き前)の比較です。

銀行名 定期預金金利 普通預金金利
三菱UFJ銀行 ・1年:0.2750%
・3年:0.3500%
・10年:0.5000%
※スーパー定期300万円未満の場合
0.2000%
※スーパー普通定期の場合
三井住友銀行 ・1年:0.275%
・3年:0.350%
・10年:0.500%
※スーパー定期300万円未満の場合
0.200%
みずほ銀行 ・1年:0.275%
・3年:0.350%
・10年:0.500%
※スーパー定期300万円未満の場合
0.200%

※2025年10月31日時点
※参照:三菱UFJ銀行三井住友銀行みずほ銀行

定期預金の10年ものと比較すると、普通預金の金利は約半分以下と低く設定されています。

少しでも高い金利で運用したいのであれば他の方法を検討したほうがよいでしょう。

ネット銀行について解説をした記事については下記を参考にしてください。
関連記事:【ネット銀行おすすめ】初心者向けに選ぶポイントも解説|MANEMO

資産価値が目減りする可能性

普通貯金の金利は低く、出金時に手数料が発生すると金利よりも高くつくことがあります。

またインフレーション(インフレ)によって資産価値が目減りする可能性にも注意が必要です。

インフレとは物価が全体的に継続して上昇する状態のことです。

この状態が続くと、同じ金額で買えるものが減るため、相対的にお金の価値が下がります。

例えばインフレによって年2%値上がりしていく場合、これまでは100円で購入できていたものが、3年後には106円、5年後には110円になります。

しかし近年の物価上昇のスピードと、普通預金の金利上昇のスピードは同じではありません。

物価上昇のスピードの方が速いため、結果的に低金利の普通預金に預けている資産の価値が減っていくことになるのです。

個人向け国債

個人向け国債は、国が個人投資家向けに毎月発行する債券のことです。

証券会社や金融機関に口座開設をして申し込むことで、1万円から購入できます。

個人向け国債の種類は、半年ごとに利率が変動する「変動金利型」と、債券発行時から満期まで金利が変動しない「固定金利型」の2種類に分けられ、合計で3つのタイプがあります。

種類 タイプ
変動金利型 変動10年
固定金利型 固定5年
固定3年

 

個人向け国債のメリットは元本割れの心配がなく、年率0.05%の最低金利が保証されていることや、債券の発行1年後からは1万円単位で中途換金が可能なことです。

一方で中途換金をする場合は、直近2回分の利子相当額が手数料として差し引かれます。

そのため個人向け国債はリスクを抑え、長期的に資産を運用したい人向けと言えます。

関連記事
国債のメリット・デメリットとは?購入方法やその他の安全商品を解説|MANEMO

貯蓄型保険商品

貯蓄型保険商品とは、保険の保障機能と資産形成機能を併せ持つ保険のことです。

被保険者の保険料の一部が貯蓄として積み立てられる仕組みのため、万が一の際の備えに加え、一定期間の経過後に満期金や解約返戻金としてお金を受け取れます。

代表的な貯蓄型保険商品の種類と特徴は以下のとおりです。

貯蓄型保険商品 特徴
終身保険 ・保険期間に終わりがなく、死亡保障が一生涯続く保険
・被保険者に万が一のことがあった際に死亡保険金を受け取れる
養老保険 ・万が一の際には死亡保険金が、満期の際には満期保険金を受け取れる保険
・死亡保険金と満期保険金が同額
学資保険 ・子どもの教育資金に備える保険
・被保険者の万が一の保障に加え、一定期間ごとに進学準備金や満期金を受け取れる
個人年金保険 ・老後の生活資金などに備え、公的年金に上乗せする私的年金保険
・受給開始時期に達すると一括もしくは年金形式で資金を受け取れる

 

貯蓄型保険商品は、万が一の保障を受けながら目的別の資金を準備できるといったメリットがあります。

一方でデメリットは、掛け捨て型の保険と比べ保険料は高めに設定されており、途中で解約すると払い込んだ保険料を下回るケースがあることです。

貯蓄型保険商品は数多く存在するため、目的に応じて万が一の際に備えつつ安定的に資産を形成したい方に向いています。

NISA

NISA(少額投資非課税制度)は、個人が株式や投資信託などに投資して得られる利益に対する税金がかからないという優遇制度です。

通常投資で得た配当金や売却益には約20%の税金が発生しますが、NISA口座を活用すれば保有限度額までは非課税になります。

NISAの詳細は以下のとおりです。

項目 つみたて投資枠 成長投資枠
非課税保有期間 無制限
口座開設期間 無制限
年間投資枠 120万円 240万円
非課税保有限度額

1,800万円
1,800万円(内数)
投資対象商品 金融庁の基準を満たした投資信託 上場株式・投資信託等
対象年齢 18歳以上

 

NISAには「つみたて投資枠」「成長投資枠」が設けられており、それぞれ年間を通して投資できる限度額や投資対象商品が異なります。

どちらも併用できるため、つみたて投資枠で毎月積み立てをしながら、成長投資枠で上場株式などに一括で投資するといったことも可能です。

NISAは運用益が非課税なうえ、少額から始められることが大きなメリットですが、あくまで投資制度のため元本割れの可能性があることに注意が必要です。

定期預金の満期金を投資で運用したいと考えていて、なおかつ投資初心者の方はNISAを検討するのもよいでしょう。

資産運用の情報収集にはセミナーもおすすめ

定期預金の満期金の使い道に迷ってしまう場合は、資産運用の選択肢について情報収集するのもよいでしょう。

情報収集の方法は書籍やインターネットなどさまざまありますが、お金の知識を学べる「マネーセミナー」に参加すれば、FPなどお金のプロから正確な情報を聞くことが可能です。

セミナー後は個別相談の時間が設けられ、貯蓄の状況や家計に適した資産運用の方法を提案してもらえることもあります。

アットセミナーではお金の知識に特化した無料のマネーセミナーを数多く開催しています。

初心者向けから上級者向けまで、さまざまな運用手段について解説するセミナーがあるため、ご自身の目的や興味に合わせて最適なセミナーをお探しいただくことが可能です。

今ならミスタードーナツ ギフトチケット(1500円)が貰える特典がついているため、定期預金の満期金の使い道を検討している方はぜひこの機会にお申し込みください。

 
 

まとめ

定期預金の満期が過ぎたらどうなるかは、契約方法によって異なります。

自動解約型の場合は満期金と利息が普通預金に振り込まれ、自動継続型の場合は定期預金が継続されます。

ただし定期預金の満期後に放置すると休眠預金などのリスクがあり、普通預金に預け入れたとしても資産が目減りする可能性があることに注意が必要です。

定期預金の継続に加え、NISAや個人向け国債、貯蓄型保険商品などさまざまな選択肢を把握しておくことで、無駄なく資産を運用することができます。

満期を迎える前に、ご自身に適した資産運用方法を模索し、将来への備えにつなげましょう。

効率よく情報収集をするにはマネーセミナーもおすすめです。

気になる方はぜひ参加してみてはいかがでしょうか。